酸っぱさ革命

子供が好きなのは、単純な甘い味、塩辛い味。嫌いなのは、酸っぱい味、苦い味、辛い味。好きな食べ物は、スパゲティ、オムライス、おにぎり、チャーハンと、炭水化物中心。

マクドナルドなどのファストフード店は基本的に甘い味と塩辛い味だけ。酸っぱさや苦さや辛さは一切ない。かく言う私も、スパゲティを塩とバターだけで和えたものなどが好きだったのを覚えている。

コーヒーやブラックチョコレートの苦みや、トムヤンクンの辛味や酸っぱ味、キムチの辛さが好きになったのはいつ頃からだろうか?

恐らく大学生の頃だ。

山菜や大根おろしの苦みやハラペーニョの辛さ。チリが沢山入った、ヒリヒリするインドカレー。舌がまがりそうなヤムウンセン。香菜の薫りやサンバルブラチャンの発酵したエビの旨味。

気がつけばエッジの効いた味付けばかりが好きになっていた。家でお腹を一杯にするために食べる分には、醤油と出汁の、優しい素直な味がいい。でも、レストランで食べることを楽しむなら断然、エスニックがいい。

大半の子供は素直な味が好きなのに、なぜ大人になると複雑な味を好きになるのかは不思議だ。一説によれば、苦みや辛みに含まれる微量栄養素を子供は必要としないのに対して、細胞の老化の始まった大人は必要とするからだという。

その説に「なるほど!」と思わずうなづいてしまうのは、40代も後半になって、ますますエッジの効いた味が好きになってきたから。

たまに八百屋に香菜が入っていると、どんな時も大人買い。タバスコ、ゆず胡椒、ナツメグ、花椒、七味唐辛子は我が家の必須調味料。

そんな私にとって、最も遅く開発された味覚は、「酸っぱみ」である。

お寿司を食べられるようになったのは、30歳を過ぎてから。お酢ドリンクは嫌い。

ナマスやきゅうりと若布の酢の物、酢豚は、今でも苦手な料理だ。サラダのドレッシングも、どちらかというと酢は極力少なめかレモン汁。そんな風だから、台所に置いてあるお酢はなかなか減らない。

そんな私に今、小さな「酸っぱさ革命」が起きている。きっかけはこれ。 自家製なんちゃって「ポルトガル風緑のソース(molho verde)」。

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中身はピーマンを焼いてみじん切りにしたもの、タマネギのみじん切り、塩、サイダービネガー(少しだけオリーブオイルを入れてもいい。本場の緑のソースはパセリも入れてプロセッサーでクリーム状にする)。

ゆでるか焼くかした肉か魚にじゃがいもを添えて、この緑のソースを付けて食べる。ピザにも付けて食べる。油っぽさが中和されて美味しい!

お酢は肉や魚、油っぽい料理にこそ相応しい調味料だ。黒酢は餃子や焼きそばにかけて食べるのが一番美味しい。太く切ったフライドポテトと白身魚の揚げ物のフィッシュアンドチップスにはモルトビネガーをじゃぶじゃぶかけて食べるのが最高だ。これがマヨネーズやケチャップだと油っぽくなりすぎてしまうのだが。

そういえば、昔、パリに住んでいたときによく行ったアルゼンチン料理の店でも、シンプルに焼いたステーキにかける調味料は「お酢」だったな。。。

今になってお酢が好きになってきたのは、身体がそれを求めているからだろう。何となく、辛さよりも酸っぱさの方がヘルシーで上品な感じもする。ダイエット効果もあるように思えるが、どうなんだろうか?

これからはピザにタバスコは止めて、自家製緑のソースにしよう。

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